2015.08.31
『保健医療2035』勉強会を開催致しました
平成27年8月29日、iSPHは『保健医療2035』勉強会をお茶の水ソラシティカンファレンスセンター(東京都千代田区)で開催しました。
この勉強会は、厚生労働大臣の私的懇談会「保健医療2035策定懇談会」が今年6月にとりまとめた『保健医療2035』提言書について読み解き、考えるきっかけとすることを目的として実施しました。勉強会には、策定懇談会の事務局長を務めた小野崎耕平氏(日本医療政策機構・理事)と、同懇談会構成員の井上真智子氏(浜松医科大学 地域家庭医療学講座・特任教授)を演者としてお招きして、『保健医療2035』の策定経緯とその内容についてご紹介いただいた後、勉強会参加者から寄せられたご意見や質問などに基づいて、参加者を交えたディスカッションを行いました。
小野崎氏からは、「20年後の医療ビジョン『保健医療2035』」と題して、『保健医療2035』を策定する経緯や、その具体的な議論の過程などについてご紹介いただき、短期間でかなり広範にわたる分野が深く議論されたことが伺えました。続く井上氏には、「保健医療2035を読み解く-地域、患者、医療者の視点から-」と題して、『保健医療2035』全般の概要説明に続き、特に『保健医療2035』と地域における保健医療との関係について、ご自身が取り組まれる地域医療・家庭医療の研究や具体例のご紹介を頂き、『保健医療2035』が実際の地域医療保健まで、いかにブレイクダウンできるかということを考えるきっかけとなりました。
後半のディスカッションでは、『保健医療2035』の具体化・具体的な実行方法、人材の育成や活用、様々なバックグラウンドの人々を巻き込む方法などについて、演者のお二人はもちろん、勉強会の参加者を交えて議論を行いました。様々な人を巻き込む方法として、小野崎氏は「かけ算をイメージしている。医療に興味や当事者意識がない人でも、例えば『医療×スポーツ』のように本人が興味があるテーマと結びつけては」とコメントされていたのが印象的でした。
この勉強会には、様々な職種・業種から100名近いお申し込みがあり、90名近くの方にご来場頂きました。土曜日の夕方にもかかわらず、これだけ多くの方にご出席いただいたことに、『保健医療2035』に対する強い関心を改めて感じました。
iSPHにとって、一般の方を対象としたイベントは今回が初めての試みとなりましたが、今回の経験を踏まえて、今後も積極的に活動を展開していきたいと思います。これからも、皆さまのご参加・ご支援を宜しくお願い致します
改めて、本勉強会でお話頂いた小野崎様、井上様、ご参加いただいた皆さま、開催に当たってご協力を賜った皆さまにお礼申し上げます。